ニシノユキヒコの恋と冒険
去年読んだ活字の本が10冊。
今年は去年よりも本を読もうと思ってはみたものの、はや2ヶ月が終わろうとしているのに、いまだ手を付けていない状況。
このままでは駄目だと思い、どうしようかなと考えました。
そこで以前カーボーイで太田さんが話していた、
どうしようもないむかつくブスが一番好きだっていう本を期待しないで読んでみたら、それがめちゃくちゃ面白くて、それ以来人が一番好きだという本は読むようにしている
というようなエピソード(うろ覚えのため大幅に違っているかもしれません)を思い出し、自分も倣ってみようと思いました。題して
「知り合いの一番を本棚に詰め込もうプロジェクト」
です。それならば途中でだれることなく読み進められるだろうし(ただ罪と罰とか失われた時を求めてなんて言われたらと思うと怖いですが)。
まあ怠惰な自分のため9割がた頓挫することうけあいですけれど、そんなことを考えています。のでお知り合いのみなさん、今後あなたが今まで読んだ中で一番面白かった本を伺うかもしれませんので、その時はどうぞよろしく。
今回はその第一弾。三度寝ぽん太さんがおっしゃっていた「ニシノユキヒコの恋と冒険」です(これも定かではない。もし違っていたらすいません)
この物語は「ニシノユキヒコ」という男に、深く浅くより深く関わった女性達が「ニシノユキヒコ」について語る連作集なのですが、もうとにかくこのニシノユキヒコがとんでもない男なんです。
どれほど〜かというと、しゃっくりが止まらない女性に「止めてあげようか?」と言ってキスをしちゃうくらいとんでもないんです。しかもそれが許される。
もしこれが自分だったら良くて示談金、悪くて懲役刑ですよ。
でもしかし最終的には相手から別れを切り出されてしまうとんでもなくかなしい男でもあります。愛を求めて愛を知りたくて繰り返し繰り返し。恋と冒険。
正直なところ、好きな子にいたずらしちゃうくらいの小5的愛情表現しか知らない僕にはまったく共感は出来ませんでした。例えるならメジャーリーグの試合をリトルリーグ3軍の、しかも補欠が「ほえ〜ほえ〜」言いながら仰ぎ見ている感じでしょうか。
でも自分からは読むことはなかったであろう作品で、とても興味深かったです。あとやっぱり女性にはかなわないんだろうなと思いました。一つの章が短めなので遅読な自分でもサクサク読めました。女性の気持ちを理解したい人におすすめ?でしょうか。
とても面白かったです。
- 作者: 川上弘美
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/07/28
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 35回
- この商品を含むブログ (203件) を見る