聖なる怠け者の冒険

祝!森見登美彦氏作家生活10周年!!


怠け者の怠け者とのあくなき冒険。
怠け者とはかくあるべし!というお話でした。
いや、違うかな。
とにかく体調を崩された登美彦氏が元気にすてきにおもしろくなって帰ってきた。
あいかわらずのあの文体とゆ〜もあ。
祇園祭宵山の幻想的かつ妄想的めくるめく世界。
そしてなにより登美彦氏の描く女性の魅力たるや!
今回も玉川さんという女性が意識的にも無自覚にも要所要所で大活躍しています
静謐でふっと涼やかな場面もあり、でも全体を通せばまったく馬鹿馬鹿しい小説でした。


森見登美彦氏と出会ったのは2004年。(実際に会ったわけではない、念のため)
新聞の本の特集記事でとある書店員さんがおすすめしていた5行にもみたない「太陽の塔」の紹介でした。
当時不遇の大学生だった僕は、腐れ大学生という文言に惹かれて読み始めて、ぶほっと思わず声を噴き出し、小説ってこんなにおもしろいんだとはじめて体験しました。
それから全部の著書を読んでいる、はず。
その後「夜は短し〜」等々でブレイクしてより多くの人に知られるようになるわけですが、僕はかってに自分が見つけたんだ的な感覚で登美彦氏のことを見ています。
今後も続々と新刊が刊行される予定ということで楽しみに、でもゆるりと待っていたいと思います。
なむなむ。


聖なる怠け者の冒険

聖なる怠け者の冒険